毎年恒例の今年の「1文字」は「偽」になったようです。
「偽」とは、文字の意味合いからもよろしくないです。これが、2007年を象徴する1文字とは悲しい限りです。
07年「偽」を振り返りたいと思います。
1月、人気番組「発掘!あるある大事典2」にて、データやコメントがねつ造が発覚し、これが元で番組は打ち切りに。。。
お茶の間の人気情報番組が、「偽」を自ら作り出し放映した責任は大です。昨今、この種の情報番組で放送されたネタが翌日店頭から消えるなんて現象も、この影響の大きさを示しています。背景に、視聴率競争での鬼気迫る要求とも責任ともがあり、感覚が麻痺してしまったことが想像され、社会の特異性も垣間見えますが、公共波に携わる人間にはそれにも増す義務が追求されるのも当然。
続いて、立て続けに発生したのが食品偽装問題です。
食肉加工卸会社「ミートホープ」の牛ミンチの偽装、北海道の定番「白い恋人」の賞味期限が改ざんされ食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌の検出、お伊勢名物「赤福」の消費期限偽装、老舗の名店「吉兆」の菓子の消費期限切れの販売と連日の発覚です。
この一年に立て続けに発生したというよりは、牛ミンチ偽装の発覚を契機に世間の目が注がれたことで、白日の下にさらされることになったのでしょう。
食品は直接口にされるものですから、健康・生命にも害をもたらすので、その影響は甚大です。ゆえに、責任は絶大です。昨今、輸入食品とのコスト競争で業界も相当厳しい状況であり、消費する一般人もそういった理解が必要なのでしょうが。
それにしても、超有名ブランドやら定番中の定番にまで、偽装が見られるのは日本の食文化を否定せざる得ないのかと悲しいかぎりです。
「偽」の反意語「真」が当然であるような1年になることを期待してやみません。
おそらく、「偽」はクローズアップされても、「真」はそのようなことにならず、埋もれてしまう質と思いますので、まずは全て「偽」があきらかになり、改善による信頼の復帰が唯一目に出来ることなのでしょう。時間による風化ではなく、信頼の復権をただただ期待するだけです。
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